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我が人生は物語と共に

映画や演劇の感想など。エンタメと文学をこよなく愛します。

『ヴィンセントが教えてくれたこと』

『ヴィンセントが教えてくれたこと』"St. Vincent"


2014年、アメリカ
監督: セオドア・メルフィ
脚本: セオドア・メルフィ
出演: ビル・マーレイメリッサ・マッカーシーナオミ・ワッツ、クリス・オダウド、テレンス・ハワード、ジェイデン・リーベラー

作品紹介

ビル・マーレイ扮する破天荒なダメオヤジが、12歳の少年との交流を通して生きる力を取り戻していく姿を描いたハートフルコメディ。アルコールとギャンブルを愛する、嫌われ者の偏屈親父ヴィンセントは、隣に引っ越してきたシングルマザーのマギーから、彼女の仕事中に12歳の息子オリバーの面倒を見るよう頼まれてしまう。嫌々ながらも引き受けたヴィンセントは、行きつけのバーや競馬場にオリバーを連れて行き、バーでの注文方法からいじめっ子の鼻のへし折り方まで、ろくでもないことばかりを彼に教え込んでいく。オリバーはそんなヴィンセントと反発しあいながらも、一緒に過ごすうちに彼の隠された優しさや心の傷に気づいていく。マーレイは本作でゴールデングローブ賞主演男優賞(コメディ/ミュージカル部門)にノミネート。オリバーの母親役に「ブライズメイズ 史上最悪のウェディングプラン」のメリッサ・マッカーシー。「21グラム」のナオミ・ワッツが妊婦のストリッパー役で出演。(©映画.com)




感想

評判が良いし、私の好きなタイプの映画のようだったので、期待満々で観に行きました。
期待を裏切らない!それ以上に良かったです。

「老人と少年」というのは、内容は様々ながらも、多く見る組み合わせ。良作も多い。
長い長い人生を生き、多くの苦しみと喜びを経験してきた老人と、まだ見ぬ世界と感情がこれからたくさん待ち受けている少年。
同世代との交流とはまた違う。刺激を得、学ぶことが、お互いに意図せずとも数多くある。

映画を観に行って、初めて原題が"St. Vincent"だと知った。「?」と思ったが、いざ映画を観てみて、ああそういう意味だったのか、と。


ロクデナシな爺さん、ヴィンセントを、ビル・マーレイがすごく上手く演じていた。こんなに上手いなんて知らなかったよ、『ゴーストバスターズ』のイメージしかないもんで。

ロクデナシっぷりと同居して、彼の節々から感じられる孤独と、優しさ。
何より、妻に向ける愛情に満ちた表情に感動。観客はすぐに、何も説明されない最初の段階で、この人が奥さんなんだな、と一瞬で悟ることができる。ところでこの奥さんとても美人。

そしてオリヴァーとの交流。全く気にしてないようで、実はすごく少年のことを気にかけている。ロクデナシなようで、大事なことはしっかりわきまえている。

オリヴァーはヴィンセントに居場所を与え、ヴィンセントはオリヴァーに強さを与えた。

思ってた以上に泣いてしまった。
オリヴァーが語る、ヴィンセントのこと。聞いていていろんな感情が込み上げてきた。
なんだかんだ言って愛情が感じられる表情のダカ、マギーにまた涙が。


ナオミ・ワッツ、出てるの知らなければナオミ・ワッツだとは分からなかったかも(笑)
私の中では彼女は純な、キレイなイメージがあるので、こういう役も出来るのか、と新鮮でした。パワフルっぷりにびっくり(笑)
こちらも自由奔放で自分勝手で、ヴィンセントとはお金だけの関係。のように見せかけて、実はそれだけではないのかも、と思わせてくる、なんとも複雑な関係。
いい味を出していました。


メリッサ・マッカーシーはオリヴァーの母親役。大事な大事な息子をボンクラに成り行きで預けてしまって、おいおい、と(笑)
常識人だけどどことなくコミカルな感じが良し。


そしてヴィンセントの相棒(!?)、少年オリヴァー。
痩せっぽちで口が達者で、ある意味頭が良さそうで。ちょっと冷めた感じがある子かな。

素直な少年というように、「ヴィンセントのことが大好き!」というキラキラした感じを出しているわけではなく、淡々とヴィンセントのことを気に入って、淡々と慕っていって、淡々と心を寄り添わせていく。ヴィンセントがオリヴァーを対等に扱うから。そしてヴィンセントの人生を、ヴィンセントという人間を知ろうとする。
「熱さ」がある愛情ではなく、「淡々と」「自然に」。それが良かった。
クライマックスもキリッとしていて、ヴィンセントに対する淡々とした「大きな愛情」を感じられた。

ところで男の子って、やっぱり喧嘩して仲良くなるんですかね。




というわけで、やはり「ジイさんと少年」ものにハズレなし!でしょうか。
素直に観て感動しましょう!オススメ。






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