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我が人生は物語と共に

映画や演劇の感想など。エンタメと文学をこよなく愛します。

マカヴォイが凄すぎた故に……。『トランス』

『トランス』"Trance"


2013年/アメリカ、イギリス
監督: ダニー・ボイル
脚本: ジョー・アハーン
出演: ジェームズ・マカヴォイロザリオ・ドーソン、バンサン・カッセル、ダニー・スパーニ、マット・クロス、ワハブ・シェイク

作品紹介

スラムドッグ$ミリオネア」「127時間」のダニー・ボイル監督が、「X-MEN:ファースト・ジェネレーション」のジェームズ・マカボイを主演に迎え、記憶を失った男の潜在意識から消えた絵画を探しだす様子を、スタイリッシュな映像と音楽で彩り描くサスペンス。競売人(オークショナー)のサイモンは、ギャングと結託してオークション会場からゴヤの名画「魔女たちの飛翔」を盗み出すが、計画とは違う行動をとったためギャングのリーダーに殴られ、その衝撃で記憶が消えてしまう。ギャングのリーダーは催眠療法(トランス)を使い、サイモンが隠した絵画の場所を探ろうとするが、サイモンの記憶にはいくつもの異なるストーリーが存在し、探れば探るほど危険な領域に引きずり込まれていく。共演にバンサン・カッセル、ロザリオ・ドーソン。脚本には、「シャロウ・グレイブ」や「トレインスポッティング」といったボイル監督の初期作品も執筆したジョン・ホッジが参加している。(映画.com)



感想

X-MEN観て以来、地味にハマりつつあるジェームズ・マカヴォイ。マカヴォイを観よう!ということで借りてきた作品のひとつ。

予告を観て、いわゆるどんでん返し系、びっくり系だと思って観てました。
やっぱりその通りだったんですけど、全てが明かされた時に、そこまでの衝撃がなく、「ふーん」と思った私。

それが何故かというと………そこまでのマカヴォイの演技が凄すぎたから。

ネタバレになるので細かいことは後述しますが、まあマカヴォイが凄かったから、いろいろ明らかになった時も意外性がなく、「へー……」で終わってしまった私のリアクション!どうしてくれる!だが責めるに責められないマカヴォイ!上手さを責めるなんてできない!
しかしマカヴォイの演技の上手さが、この映画としては仇になったのでは……と少し思わずにはいられない。

あ、でもさらに後の、本当に最後の最後に明かされたことは、「ああ〜そうだったのか!!」となって、そこで驚きを味わえたので、まあオッケー??

けっこう惹きつけられてそれなりにのめり込んで観てましたし、そんなにつまらなくはなかったけど、まあ普通でした。まあまあ面白かった。









ネタバレ








というわけで、ネタバレあり。

結局は主役、マカヴォイ演じるサイモンが一番凶悪なやつだった、という、「実は主人公が!」的オチなんですけど。

催眠療法士のエリザベスとは過去に会っていて、そこで二人は恋人同士になったけど、嫉妬からサイモンはストーカー化し、身の危険を感じたエリザベスは、催眠で自分たちのことを忘れさせていた、という。

この「サイモンがストーカー」だったオチがですね、全然驚けなかったんですよ!
何故かというと、上にも書いた通り、そこまでのマカヴォイの演技が凄すぎたから!!!何回でも言うぞ。

映画途中からすでに、サイモンが垣間見せる表情とかがこわくて、「あ、この人イっちゃってる」と。
サイモンやばいんじゃない?と思いながら観ていた故に、サイモンのストーカーオチは、全然意外性を感じなかったわけです。
そこまでのマカヴォイがもう不気味でこわくて。

狂気の演技がめちゃめちゃ上手いですね。しかしこの上手さが、私の驚きを妨げてしまったわけで……。
そこまでずっとサイモンが純な姿しか見せなかったとしたら驚けたんでしょうけど、もともとがそういう素質のある人だとしたら、狂気を垣間見せないのはおかしいわけで……。しかしその見えてた狂気故に驚けなかったオチ……。

「演技が上手すぎるのも場合によっては考えものなのか…?」と悩んだのは、生まれて初めてでした。


まあこの映画が、オチの驚き以外の見方があればいいんですけどね。その点で言うと、演出とか面白かったです。夢か現実か分からなくなる感じが。

しかしやっぱりこういう映画は「どんでん返しにびっくり」してナンボだと思うので。
マカヴォイを責められないけど、どーも勿体なかったなーと。
しかしマカヴォイ上手すぎんだろ……。


マカヴォイこわすぎて最後は当然悪役(だった)フランクを応援しまくりでした。がんばれフランク!!


しかし!この「サイモンがストーカーだったオチ」には驚けなかったけど、最後の最後に明かされた、そもそもの絵画を盗んだ理由が「エリザベスが私のために盗んで、とサイモンに催眠をかけていたから」というのは、けっこう「おおー!!」となりました。

普通に考えたらそれも予測のつくオチなのですが、それまでが畳み掛けるように続いたので、そこまで考える頭の余地は私にはありませんでした。

ああー、なるほどねぇ……本当に始めからエリザベスの仕組んだことだったんだ。

この驚きで、多少はスッキリいたしました私。




まあマカヴォイの演技の上手さを実感した映画でした。





ところで、記憶をなくしても、出会ってしまえばまた同じ人を好きになる……って『エターナル・サンシャイン』。






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